『In my life』その2

引き続き訳していきます。

 

ただ以下の部分ほとんど難しいところはない、と思われるので

All these places have their moments
With lovers and friends I still can recall
Some are dead and some are living
In my life, I've loved them all

いきなり訳

「どの場所にも、恋人や友達と過ごした時間があって

 今でも思い出すことができる

 彼らの中にはもういない人もいるけれど

 今でもみんなのことが好きなんだ」

 

"some are living"のところの訳がないのは、いちいち「もう死んでしまった人もいるし、まだ生きている人もいる」と訳すのがまどろっこしいし、無い方が曲の作風に合うからです(くどく訳した方がいい重厚な文章ももちろんありますが)

それと、出だしの無生物主語構文ですが、

無生物主語構文は英作文で書くのも、和訳するのも結構なテクニックが必要なのでここで解説すると、

・特定の名詞と動詞の組み合わせでしか使われない(←だから、英作文では自分のよく見知っているものを除いて、使うのは避けた方が無難)

・訳し方は、余白が少なすぎて「不能書(書くこと能わず)」ですが、無生物主語構文の雰囲気を残した方がいい場合と意訳した方がいい場合があります

(別に全部意訳してもいいのですが、例えば"What makes a man a man?"を「どうやって人になるのか」などと訳すのは今ひとつ面白みがないので、この場合は「何が人を人たらしめるのか」と訳すと趣があります←例で、とある文章から持って来ましたが、今の時代に、manを人と訳すのは時代遅れなのでやめて下さい)

・A(無生物)have/see Bの場合、「AにはBがあった」と訳すとうまくいく場合が多いです(例として、"The 19th century saw the rapid change caused by Industrial Revolution”であれば「19世紀には産業革命によって起きた急激な変化があった」となります。)今回はこの訳し方を使いました。

 

今日はここまでにします。

次回でこのシリーズは終了(多分)になります。